Koshiji Yoko

越路姉妹の越路よう子が日々思うことを綴ります。

越路よう子の時代転換作戦1018

徳島の純喫茶に来ている。

私は純喫茶が好きだ。

昔ブルータスという雑誌で東京にある

純喫茶を紹介したことがあった。

その時は恵比寿にある「喫茶銀座」と

いう喫茶店を紹介した。

1962年創業の老舗喫茶店だ。

 

ここのウェイトレスのお姉さんは、客

席の合間をモンローウォークでクネク

ネ歩き食べ終えたお皿やゴミなどを華

麗に回収する。

 

長い腕を「シュッ、シュッ」とカメレ

オンの舌ように伸ばし回収してゆく。

その様はお見事だ。

 

そしてカウンターにいるお母さんが名

物のナポリタンをジュージュー音を立

てて作っている。

 

 

私が今このブログを書いているのは徳

島駅近くの「たかしま珈琲店」。

こちらはトーストしたサンドイッチが

有名なお店。どう見てもサンドイッチ

なのだが、ハンバーガーと書いてある。

特におすすめなのがハワイアンバーガー。

パイナップルが入っていることのみハ

ワイを連想させるが、それ以外ハワイ

らしさが見当たらないのが特徴。

でもすごく美味しい★

こちらもスタッフは全員女性だ。

 

徳島にはこうした純喫茶がまだまだ多

く残っている。

 

スタバなどのチェーン店が非常に少な

いこともうれしい。

 

 

私が純喫茶を好むのはレトロな雰囲気

を味わいたいだけではない。

 

そこに集う人たちやお店のスタッフの

人たちの雰囲気が好きなのだ。

そして、それはなんだか共通している

ようにも感じる。

 

チャーン店はマニュアル通りの接客で

つまらない。そして、スタッフはキビ

キビと動いているように見えるが楽し

そうに見えない。あちらが楽しそうじ

ゃないので、こちらも楽しくない。

 

その点、自営業の純喫茶はそれぞれ自由だ。

 

自分たちがルールなので、そうした束

縛感は感じることがない。

 

その雰囲気がその店のしつらえに染み込む。

 

古い家具になればなるほどその浸透圧は深い。

 

つまり家具からも一定の波動が出ている

ように感じるのだ。

 

 

こうした場所でタバコを燻らせてコーヒ

ーを飲む。

 

 

私はこうした時間が好きだ。

 

 

しかし、世の中こうした場所が減っている。

 

驚くべきことに、恵比寿の喫茶銀座も禁

煙になってしまった。

 

世の中はどんどん締め付けられてゆく。

 

 

こうなったら自分で純喫茶を作るしかない。

 

「純喫茶越路」

 

 

本気で考えている。