Koshiji Yoko

越路姉妹の越路よう子が日々思うことを綴ります。

越路よう子の時代変換作戦0912

わたしは曲を書くことが大好きだ。

その曲によって色々な感情や、思考や、心模

様を表現できるからだ。人によって曲の書き

方は様々だ。メロディから先に浮かぶ人もい

れば詩から先に浮かぶ人もいる。

 

わたしの場合はいっぺんに出てくる。

一回吐き出したあとに編集をする。

最も時間がかかるのは歌詞だ。

歌詞は最も大事にしているし、この作業が最

も好きだ。

 

越路姉妹のライブなどを終え、全力で歌い切

ったあとわたしは燃え尽きる。全身全霊でメ

ッセージや思いを燃焼させるからだ。心を込

めて書いた歌詞が、歌が、きっと誰かの心に

寄り添い、届き、その人の心にそっとアカリ

を灯すために★

 

終演後、汗だくの衣装を着替え、メイクを落

としホールに出ると多くの人に声をかけられ

る。わたしの歌詞が、歌が皆さんにとってど

んな風に感じたか?どんな風に勇気づけるこ

とができたか?もっと欲を出せばどんな風に

感動したか?なんてことを聞かれることを想

定し、その答えをいっぱい準備していた。

(その昔は、、、)

でも、そんなことは聞かれたことがない。

 

「どっちなんですかぁ〜?」と聞かれること

がものすごく多い。名前も名乗らず、素性も

明かさずいきなり聞いてくる人が多い。そも

そもどっちなんですか?と聞かれても主語が

ないので普通はそんなこといきなり言われて

も困るのだろうが、わたしはわかってしまう。

 

性癖をたずねられているのだ。

 

そんな時、わたしはこう言うことにしている。

 

「完全な女です」と。

 

「貴族です」と。

 

「馬車に乗ってきました。」と。

 

「私服は十二単(ひとえ)です」と。

 

「寝る時はパジャマで、ナイトキャップもつ

けます」と。

 

「お風呂ではシャンプーハット使ってます」

と。

 

 

酔った勢いで「おっさんやないかい!」なん

てことを言う輩には

 

間髪入れず、「おばさんです!」とキレ気味

に言う。

 

 

もはや音楽の話や歌詞の話などかすりもしな

い。

 

 

 

その昔、どこかの会場で弾き語りで演奏した

時に楽屋を訪ねにきてくれたおじいさんがい

た。そのおじいさんは丁寧に挨拶をした後、

「あなたは、なんでそんな格好をしているの

ですか?」とものすごく紳士的な口調で聞い

た。

 

わたしは、ズラもとって化粧も半分落としか

けた状態で、少し考えた後「わたしにもわか

りません」と答えた。

 

その老紳士が去る時に閉じられたドアの「パ

タンっ」と言う上品な音は今もこだまする。

 

 

わたし、なんであんな格好してんだろ、、、

、、、、、、?

 

 

まぁいっか!

 

 

今日もがんばって生きてみよっと★

 

 

あぁ、世界は美しい。。。。。