Koshiji Yoko

越路姉妹の越路よう子が日々思うことを綴ります。

ペロデューサー2

三上博史さんの徳島公演で脇を固めるのは、エミ・

エレオノーラさんと越路ファラオ雪路だ。エミさん

はミュージシャン、舞台女優、コンポーザーなどそ

の活躍は多岐にわたる。

 

わたしが出会ったのは戸川昌子さんが経営していた

青い部屋」というお店だった。

このお店は歴史が長く、50年以上前に渋谷の雑居

ビルの地下にオープンした。その当時は三島由紀夫

をはじめとする多くの文化人の社交場だった。その

後も特殊なサロンとして多くのアーティストがこの

門をくぐっていった。

 

わたしがこのお店を知ったのは今から10数年前の

こと。主に音楽的なイベントが中心にブッキングさ

れているお店だった。ただ、出演者の多くは他のラ

イヴハウスとは明らかに違うラインナップで、ゲイ

カルチャー、レズビアンカルチャー、アンダーグラ

ンドの極みとも言える個性的な人々が集う特殊なパ

ワーを持ったハコだった。

当時まだわたしは越路姉妹としての活動を始動した

ばかりだった。

 

この青い部屋に出演するにはオーディションを受け

なければならなかった。その時の審査員が戸川昌子

さんとエミ・エレオノーラさんだったのだ。

 

エミさんはドラッグクイーンの世界にも大きな影響

を与えた前衛的なアーティストなのだが、その発想

力やセンスはいまだ威力は増すばかりで、彼女の肩

書やジャンルはエミ・エレオノーラというしか方法

が見つからない。

エミさんは三上博史さんの他、イッセー尾形さんや

宮本亜門さんなど多くの演劇人に信頼され、深い親

交を交わしている。

 

青い部屋のオーディションの後、越路姉妹は頻繁に

青い部屋に出演させていただくことになった。時折

酔っ払った戸川さんがワイングラスを片手に「俺に

も歌わせろ」といって乱入してきたり、(戸川さん

は酔っ払うと自分のことを俺と言っていた)普通で

はない様々なジャンルの方々と交流したり、怪しく

も魅惑的な思い出ばかりが昨日のことのように思い

出される。

残念ながら青い部屋は2010年に閉店し、戸川昌

子さんもお星さまになってしまった。

 

そして今回ギタリストとして参加してくれるのが越

路ファラオ雪路。

ファラオちゃんは、越路姉妹のメンバーであるが、

個人的な活動としては柳ジョージさんや杏子さん、

竹原ピストルさん、河村隆一さんなど多岐にわたる

ジャンルでギターを弾いている大変優秀なギタリス

トなのだ。

 

越路姉妹の越路和子も多くのミュージシャンをサポ

ートする優秀なギタリストなのだが、この二人は非

常に対照的だ。越路ファラオのギタースタイルは、

和子のメタリックでメランコリーで歌謡的なスタイ

ルとは逆に、時に繊細で時に難解で時にプログレ

シヴで、時にルーツ的な独特の感性を感じる。

メジャーキーとマイナーキーのような関係なのかも

しれない。

 

和子とファラオは言い換えると、「ブリリアント」

と「ダークネス」、あるいは「エロ」と「笑い」で

あり、「陰」と「陽」であり、「淫」と「酔う」で

あるのだ。いずれにしてもファラオはクリエイティ

ヴな感性を持ったエロいギタリストである。スケベ

ギタリストファラオなのだ。いや、スケベファラオ

なのだ。いや、スケベなのだ。

 

カッティングエッジなエミ・エレオノーラさんとク

レイジーでエロい越路ファラオが前衛的な感性を持

三上博史さんと交わる。

 

これこそコラボレーション。

決して、ただのバックバンドではない。

このメンバーでなければこの世界は作ることができ

ない。必須のおもろいメンバーなのだ。

 

そして、ちょこっとだけわたしも舞台上に顔を出す。

 

エミ・エレオノーラ、越路ファラオ、(越路よう子)

三上博史この組み合わせ、おもしろすぎると思う

のは私だけではないはず★

 

10月26日、阿南コスモホールにてお待ちしています。

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エミ・エレオノーラ

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越路ファラオ雪路

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越路よう子




 

 

越路よう子