Koshiji Yoko

越路姉妹の越路よう子が日々思うことを綴ります。

長岡参と越路よう子

神山アローンという短編映画がある。

徳島在住の映像作家、長岡参(ナガオカマイル)くんが作った映画だ。

この映画は神山に住む一人の老婆をテーマにした映画。

理髪店を経営する老婆の人生を切り取ったドキュメントフィルムだ。

 

マイルくんとは徳島で出会った。

簡単に説明すると、私が作った「阿波の遊行」というCDの音源を、彼の新しい作品の挿入歌として使いたいという連絡から繋がったわけだ。

それからあれよあれよという間に事が進み、今月5月8日にこの短編映画の上映と越路姉妹のコラボレーション企画が立ち上がったのだ。

 

今回はこのイベントに寄せて、私の思いをちょっとだけみなさんにお伝えしたいと思う。

 

彼(マイルくん)は約10年前に代官山で映像関係の仕事をしていたという。

わたしのお店(晴れたら空に豆まいて)の近くで仕事をしていたわけだ。

代官山の駅前にあるコーヒースタンドあたりで何度もすれ違っていたに違いない。

 

10年前彼は、徳島県の神山という町に移住する。

様々な理由があったようだが、明確な意志があって移住したわけではなく、ドリフトしていたら辿り着き、気がついたら10年もの月日が経過したということらしい。

かく言う私も10年くらい前に徳島に通い始め、3年前から徳島県那賀町に移住するわけだ。色々な理由はあるものの、なんで徳島に来たのか?と問われるといつも説明に困ることがある。一言では言えないのだ。

この辺り、ふたりの背景はちらっと重なる。

そんなこともあってわたし達はなんだか気があうのかもしれない。

 

そんな長岡参くんの作品の主題歌を演奏するNobo & 野本晴美と言うユニットがある。

彼らは夫婦なのだが、その背景がまたユニークだ。

歌を歌うNoboくんは、初めて始めたバンドのメンバーが全員外国人だったり、

相方でピアニストの晴美さんは東京芸大でクラッシック音楽を学んだ後ジャズの世界に転向する。

 

挿入歌の「ずっと見ていたい」と言う楽曲は心の琴線をキューっとつかむ素敵なラヴバラードなのだがこの辺りはできれば8日のイベントの際に聞いていただきたいと思っている。

ピアニストの野本晴美さんは大変な病気と闘っている。その上、小さお子さんを抱えているというのだ。そんなこともあって出演をお願いする前は、それが叶うかどうかは全くわからなかった。

状況を考えれば、ほぼ「ダメ元」という感覚でマイルくんを通して出演の依頼をしてもらった。返事はすぐにいただいたのだが、その返答の早さと結果にちょっとだけおどろいた。

たまたまこの時期に久しぶりに音楽活動を再開しようと考えていたというのだ。

それは私たちにとっては、とてもうれしいお知らせだった。

 

この日は、第1部としてマイルくんの移住の大きなきっかけとなった大切な短編映画を上映する。そして、こうしたタイミングで出演を快諾してくれたNobo&野本晴美のミニ復活祭とも言える久しぶりの彼らの人生と音楽の世界をゆっくりと味わっていただきたい。

 

そして第2部として、わたしにとって大変重要なバンド、「越路姉妹」の世界が全力でみなさんにありったけのエネルギーを注がせていただきます。

 

ぜひお時間のある方は足をお運びになってください。

 

2019年5月8日(水)代官山晴れたら空に豆まいてにて19時よりお待ちしています。

 

 

心を込めて。

 

                         越路よう子

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神山アローン