昨夜は代官山 晴れたら空に豆まいてにて越路姉妹主催のスナック吹雪を開催した。
今回は神山アローンという短編ドキュメントフィルムの上映と、その挿入曲を手がけたNobo、そして野本晴美という音楽家による演奏。そして私たち越路姉妹がホスト役として最後に演奏させてもらうと言った盛り沢山のステキな一夜だった。
今回は昨夜の音楽について綴って見ようと思う。
Noboくんと晴美ちゃんの音楽に触れられたことは、わたし自身音楽を続けていて良かったと思える出来事だった。こうしたことは稀なこと。
ずいぶん前にカオリーニョ藤原さんと中島徹さん、そして高橋ゲタ夫さんのトリオライブで涙が止まらなかった時の感覚に近い。
その時、なぜ涙が止まらなかったかということは未だにうまく説明ができない。
圧倒的に上質な音楽(技術的なことだけではない)に触れると人は心を揺さぶられる。
そこに理屈はないのだろう。
その音楽の世界に触れ、惹き込まれ、何かが共鳴し、そして徐々に体が熱くなって、気がつくと涙が溢れてくるのだ。
そして、その生あたたかい涙は心の傷を優しく撫でてくれるように、とめどなく滑らかに流れ落ちてゆく。これは快感に近い感覚の涙で、私たちを勇気付けてくれる。
音楽にはこうした力がある。(なんてステキな力なんだ!)
わたしは昨夜こうした体験をした。
Noboくんの歌声と奏でるメロディに、そして晴美ちゃんの奏でる全てを包み込むピアノの世界。それぞれが独立した素晴らしい音楽家だった。
彼らに送りたい言葉は賛辞ではなく、それを超えた「ありがとう」。
音楽万歳。
越路よう子